作業に従事する労働者に対し、使用者として法律に規定されたすべての義務を負うものであること。
自ら提供する機械、設備、器具(業務上必要なる簡単な工具を除く。
)若しくはその作業に必要な材料、資材を使用し、又は専門的な企画、技術を必要とする作業を行うものであって、単に肉体的な労働力を提供するものではないこと。
前項の労働者を提供する者とは、それが、使用者、個人、法人又はその他如何なる名称形式であるとを問わない。
第1項の労働者の提供をうけてこれを使用する者とは、個人、団体、法人、政府機関又はその他如何なる名称形式であるとを問わない。
労働者供給事業の禁止は、いわゆる労働ボスの支配から労働者を解放することにあったが、これをリードしたGHQ(占領軍総司令部)の姿勢には有無をいわせないものがあったという。
例えば、内務省社会局から厚生省を経て労働省に勤務したN氏は、この間の事情を次のように語っている。
労働者供給事業は、職業安定法に基づいて、労働組合によるものを除きすべて禁止となった。
親分子分関係、雇用関係等何らかの支配従属関係にある労働者を供給する事業を営むのが、労働者供給事業である。
それは、性々にして労働の中間さく取や強制労働を伴いやすい。
職業紹介サービスの民主化と労働者供給事業の排除は、GHQの指示もあり、占領初期の職業安定行政の最重点課題の一つとなっていた。
供給契約による労働者の供給の取締りを強化すると、請負に変えて脱法する傾向が生まれる。
そこでたとえ契約が請負の形式であっても労働力を主体とする作業は、労働者供給事業として禁止せよとのGHQの厳命が出た。
全産業の請負事業を、職業安定法の解釈だけで規制するには無理がある。
しかし、日本進駐以来一貫して労働者供給事業をレイバーボスといって嫌悪してきたGHQは、職業安定法でそれを規制出来ると譲らない。
結局は、GHQから指示のメモが出され、その主張どおりに職業安定法施行規則の第4条が改正された」。
このように、労働者供給事業の禁止は、GHQ(とりわけニューディール左派と呼ばれるグループ)の掲げる理想主義の産物であったといえるが、現在まで続く労働者供給事業と請負の区分が、その強制によってもたらされたという事実には注目してよい。
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